「皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇(原題:Narco Cultura)」がNetflixでも配信中。
カルテルの恐怖に支配された街シウダー・フアレスに生きる警察関係者とギャングスタ(カルテル)崇拝の「ナルコ・コリード」歌手の対照的な日々に迫った傑作ドキュメンタリー。メキシコ問題に関するコンテンツは数あれど、この問題の深い深い闇を描くためのストーリー構成が秀逸。
ロバート・キャパ賞を受賞したイスラエル出身の報道カメラマン、シャウル・シュワルツ監督が、メキシコ麻薬戦争に迫ったドキュメンタリー。石油の輸出総額が300億円に上るメキシコは、世界10大産油国の1つに数えられるが、麻薬産業でも石油と同規模の輸出額があると推測されている。政府は2006年から麻薬組織撲滅の「麻薬戦争」を遂行するも現状を変えるには至らず、6年間で12万人もの死者を出す。その一方で、麻薬密輸ギャングをアウトローのヒーローとして受け止める人々も現れ、「ナルコ・コリード」という音楽ジャンルでは、麻薬カルテルを英雄として称えている。麻薬ギャングの讃歌を歌い人気を集めるナルコ・コリード歌手や、麻薬から街を守ろうと奮闘する警察官らの姿を通し、メキシコ麻薬戦争の光と影を浮き彫りにする。via:映画.com
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